インド映画を巡る冒険(仮)

以前メインのブログに書いたインド映画記事のアーカイヴです。当時書いたまま直さず転載しておりますので、誤記等ありましてもご容赦ください。

インドの最強(?)女装コメディ『レモ』!

レモ[原題:Remo] (監督:バーギヤラージ・カンナン 2016年インド映画※タミル語)

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俳優志望のSKは、オーディションで女装して看護婦として演技することを求められる。同時に彼は、一目ぼれした相手が医師として勤める病院に、看護婦として潜り込むことに成功する。(SIFFJ HPより)

出演:シヴァカールティケーヤン、キールティ・スレーシュ

インドの最強(?)女装コメディ『レモ』であります。一目惚れした彼女のハートを射止める為に女装ナース姿で近付く主人公、というビジュアル&設定だけでも相当強烈なんですが、いざ暴漢の襲来ともなればその女装ナース姿で華麗に相手をぶちのめす!なーんてシーンがもう最高なんです。

実の所ナース姿は俳優オーディションの為だったんですが、その格好のまま彼女の勤める病院に採用されちゃうんですよ!?「いやいやアナタ看護婦の資格ないでしょ!?」と普通は思いますが、「こまけー所はいいんだよッ!」とばかりに強引に突っ走っちゃう部分が逆に清々しい。で、そのナース姿で女医である彼女に近付き、「いい男知ってるのよ」と本来の姿の自分を売りこんじゃったりしてるんですよ。

まあよく考えると相当ヒドイ話なんですが、この無理過ぎる嘘にさらに嘘を重ね、仕舞いにのっぴきならない事態を呼び込んじゃう、この「のっぴきならない事態」のあれこれがひたすら可笑しいコメディとして完成しているんですね。こんな主人公を演じるシヴァカールティケーヤンの女装姿はある意味ヒロインよりも美しいかもしれない……と一瞬思ってしまい慌てたオレでありました。